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楽曲盤権について

楽曲盤権について
Xのメジャーデビュー以降の楽曲は、オリジナル楽曲がたったの34曲しかないにもかかわらず数社のレコード会社からリリースされている。最初に契約した当時のCBSソニー(現在のソニーミュージックエンタテインメント)では、アーティスト契約と同時にマネジメント契約も交わしていた為、いわばソニーの丸抱え状態であった。よって、ソニーとの契約期間中にリリースされた楽曲の盤権は今もソニー側が所有しており、現在はソニーミュージック子会社のキューンレコードが管理している。

キューンが盤権を管理する楽曲は、アルバム「BLUE BLOOD」の12曲、「Jealousy」の10曲、それに本来「Jealousy」に収録されるはずだった、新たに新録された「Sadistic Desire」とシングル「Standing Sex」の計24曲。さらに、ソニーとの契約期間中に収録されたライブ音源も含まれる。

ソニーとの専属契約解除後、「自分達の楽曲を自由に使えない」という反省からXは「EXCESS24」という専属マネジメント会社を設立。以降の楽曲盤権は全てX側が保有し、後に楽曲をリリースするレコード会社とはリリース契約に限定された。X JAPAN解散後は、YOSHIKIのマネジメント会社「Japan Music Agency」に盤権が引き継がれている。

1992年にリリース契約したMMGはワーナーミュージックの子会社で、海外デビューの際はワーナーのレーベル、アトランティックからリリースされる予定だった。シングル「Tears」発売後にMMGはイーストウエストジャパンと社名が変わるが、この「east west」もワーナーのレーベルである。現在ではワーナーミュージックに吸収合併されている。

Xの末期にはワーナーと平行してポリドールからもリリースされている。ポリドールは後に親会社がMCAと合併してユニバーサルミュージックとなったため、日本においても1999年に社名が変わっている。

解散前後には、YOSHIKIが「ワーナー・ポリドールとの契約消化の為」に企画物のライブアルバム等を乱発している。ちなみに、PV集「DAHLIA THE VIDEO PART II」とライブビデオ「DAHLIA THE TOUR FINAL 1996 東京ドーム完全収録」の2本は、諸般の事情からVHS盤はキングレコードよりリリース、後のDVD化の際にはユニバーサルからリリースされている。

1997年12月にリリースされたバラードベスト「BALLAD COLLECTION」では、ポリドールからのリリースながら、「ENDLESS RAIN」「Say Anything」といった、ソニーが盤権所有する楽曲もすんなりオリジナル音源で収録されている。ソニーから追い出された形のXだが、ソニーとの関係は険悪なものではなかった。事実、ソニーミュージックとの契約解除の数年後、親会社ソニーが発売するカセットテープ「X」のCMにはXの「X」が使われている。

しかし、1999年2月にワーナーからリリースされた「PERFECT BEST」では、ソニーが盤権保有する楽曲は何れもライブヴァージョンであり、それも全てソニーとの契約以前、もしくは以降に録音されたものである。これはレコード会社間の利害関係に巻き込まれた結果の苦肉の策である。

結果、2001年12月にユニバーサルからリリースされた「X JAPAN BEST -FAN'S SELECTION-」だけが、ソニーも含め全てオリジナル音源で製作された唯一のベストアルバムとなっている。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用

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